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 この那智の滝は、別名 一の滝 と呼ばれ、その背後の底の知れない熊野の深山には、巡礼修験の僧たちが己の心身を鍛錬した修行の場と言い伝えられる、那智四十八滝 を従えています。また、那智の滝 を囲む一帯は、濃密な色彩を放つ人跡未踏の原始林であり、昭和三年、日本の「天然記念物」に指定されました。
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直下130メートルの断崖を飛沫で濡らす、壮麗な日本一の名瀑、那智の滝。「神にませば、まこと美わし、那智の滝」(高浜 虚子)。その姿形の形容を絶する神々しさゆえに、それ自体が「飛瀧神社」の御神体とあがめられる、那智の滝。 その参詣路は、鬱蒼とした古代杉に包まれ、幾重にも敷かれた苔むす石畳に導かれ、人は、思わず、平安の御世へとタイムスリップする。
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