ああ恐ろしや十王図
霊巌寺所蔵
和歌山県東牟婁郡古座川町高池993

 十王図とは、冥界に済む10人の王で、人が死ぬと、これらの王の前で、
今までの罪業を裁断されるそうですが、それぞれの王のこと。

秦広王とは(画像にリンク)

 仏教の五戒をきちんと守ったかを調べる裁判官。

 五戒

 不殺生戒 あらゆるものの命を大切にしなければいけない。

 不偸盗戒 盗みや不正を犯してはいけない。

 不邪婬戒 男女の道を乱してはいけない。

 不妄語戒 うそ偽りを言ってはならない。

 不飲酒戒 迷いの酒に溺れてはいけない。

(画像にリンク)

 子供達は幼くして冥土に来てしっまったに生前の布施行を行う時間がなかった。  

 一重積んでは父のため、二重積んでは母のため、三重積んではふるさとの・・・

 石を積んでは布施行をしている。それに先に死んで親を悲しませた罪により三途の川を渡れない。だから石の塔を作るのです。お地蔵様はそんな子供達をいつも見守ってくれます。

 数ある仏様の中で、お地蔵様だけがこの世とあの世を自由に往来し、地獄におちて苦しんでいる人、また悩んでいる方を救ってくれますので、地蔵信仰が深いのです。

奪衣婆(画像にリンク)

 三途の川を渡りきると衣領樹の下で死者の来るのを待って旅人の衣服をはぎとる老婆のこと。

 剥ぎとった衣服を、衣領樹にかける。この木は旅人の生前の罪の重さを量ることができる。衣服を枝にかけると、罪の重さによって枝の「しなり」具合が違ってくる仕組になっている。

初江王(画像にリンク)

 生前の殺生について裁く裁判官

 あらゆるものの生命を大切にして来ましたか?

宋帝王(画像にリンク)

 生前の邪婬について裁く裁判官。

 正しい夫婦(男女)の道を進もう。性生活においてみだらであってはならない。

五官王(画像にリンク)

 生前の言動について裁く裁判官

 相手を傷つける様なことばを使わなかったか。うそをついていないか。

 差別用語を使っていなかったか・・・

魔閻王(画像にリンク)

 地獄の帝王

 生前の悪業のすべてを今のビデオの様に写る浄玻璃の鏡に写して見せられる。

 又閻魔帳に記録された悪業を指摘される。

変成王(画像にリンク)

 閻魔王の報告において裁判が行われる。

泰山王(画像にリンク)

 裁判官は次の六っつの鳥居を示し死者自身どの道を進むか選ばせる。

 地獄道 餓鬼道 畜生道 修羅道 人道 天道  

 (生前の行いにより自然とその鳥居に入り六つの道のどれかに生まれ変わるといわれる。これを六道輪廻という。)

平等王(画像にリンク)

 再審有り、改心できないものを裁く裁判官。家族、親族が追善供養ができているかによって軽減される。

都市王(画像にリンク)

 平等王の場合と同じ。

五道転輪王(画像にリンク)

 平等王の場合と同じ。

 

 

十王図の大意

 霊巌寺では、昔より三回忌までの法事や布教の場で十王図によって当時読み書きのできない大衆に絵解き説法によってよい行いを勧め励まし悪い行いを懲らしめる勧善懲悪の法話をしながら地獄に墜ちる怖さを説明したものと思う。

 

歴史

 今より約320年前、霊巌寺二世の石窓性泉大和尚代(延宝八年(1680年)〜貞享2年 
(1685年)6年間)の住職のとき地元の有志から贈られた。

 その後90年目(1770年)の大棟本隆大和尚の時に修復。

今回228年ぶりの再修復となる。この写真は、修復前のものである。

現在の住職小原征雄

毎年4月には公開されている。