5) もっと詳しく知るために 


5-a 西村伊作の著書、論文、他

・彼の著書のうち1927(昭和2)年までに出版されたものは次のとおりです。
   1 『楽しき住家』       警醒社         1919年
   2 『田園小住家』      警醒社         1921
   3 『生活を芸術として』   民文社         1922
   4 『装飾の遠慮』      文化生活研究会   1922
   5 『明星の家』        文化生活研究会   1923
   6 『我子の教育』      文化生活研究会   1923
   7 『我子の学校』      文化生活研究会   1927
このうち1は代表作、2は1の姉妹編でプラン集、3.4は雑誌や新聞に掲載されたものをまとめたもの、5は雑誌「明星」に連載されたプラン集、6は幼児教育や小学校教育の理想を述べたもの、7は6の続編で文化学院での教育につて理想を語ったものです。なお、1は震災で版が失われ『現代人の新住家』と改題されほぼ同内容で出版されています。
 彼の建築に関わる著書は生涯で1から5までですが、教育に関わるものは6,7のほかにも1928年以降数冊出版されています。
 戦後自伝が出版されており重要です。
    『我に益あり』    紀元社       1960
その他、彼の没後、発言集『われ思う』が出版されています。

・上記単行書以外でも彼は多くの著述を発表しています。彼が世に出る契機となった重要なものは次の論文です。
    「文化生活と住宅」  大阪毎日新聞、東京日々新聞   1920
これも含めて3,4に多くが収められています。
 文化学院に関わる彼の記述の多くは次にまとめられています。
    『愛と叛逆 文化学院の五十年』 文化学院出版部    1971


5-b 西村伊作についての論文、紹介、他

・彼について断片的に取り上げたものは数多くありますが、まとまった論文、紹介などは次のようです。まず建築関連では
    藤森照信「西村伊作 素人であることを生きた建築家」『新建築住宅特集』 1995
田中修司 『西村伊作の研究』東京大学学位請求論文1997
    田中修司「西村伊作の研究」『日本建築学会近畿支部研究報告集』
                  『日本建築学会大会学術講演梗概集』1989から1995の間に7稿
    菊池重郎「西村伊作と文化住家」『建築界』1970 7,9,10号
その他、田中修司が『熊野誌』(新宮市立図書館)に1990から1995まで発表した5稿がある。

・彼の活動を総合的に捉えたものとして次のようなものがあります。
    藤森照信「大正の夢を生きる」『芸術新潮』1997.10
    加藤百合『大正の夢の設計家 西村伊作と文化学院』朝日選書394 1990

・特に教育に関する活動を扱ったものとしては
    平沢信康「西村伊作と文化学院 日露戦争後における脱国家意識の成長と大正期自由教育」『教育学研究』1983
    寺崎昌男「孤立する自由主義教育 手塚岸衛と西村伊作」長尾等編『日本教育史』有斐閣 1979
    中野光「脱俗と叛骨の自由主義者 西村伊作」『教育改革者の群像』国土社 1976
 その他、小島勝「大正自由教育の分析視覚 その実践的限界」『京大研究紀要』1975 21号、など。


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